カー・トリアージ
Car Triage
カー・トリアージとは
「カー・トリアージ」とは、損害車・使用済車など、車両状態に応じて最適な処理方法を選択し、車両価値を最大化する仕組みです。立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科湊宣明教授(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科, 2014年7月当時)との共同研究により、損害車を修復利用・部品利用・素材利用の3つに区分し、どんな状態のクルマでも最大限に活かすことのできる「カー・トリアージ」という概念を策定し、効果的なリユース・リサイクルに取り組んでまいりました。
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修復利用[Repair]
クルマとして活用することが適切と判断された損害車は、修理工場で修復し、再び自動車として活用します。 新しいクルマを製造して利用するよりも、経済的、環境的、社会的なメリットをもたらします。
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部品利用[Reuse]
物理的・経済的な理由から、修復利用が適切でない場合、再利用できる部品を取り外して、他の自動車の修理に使います。 新しい部品を製造して修理するよりも経済的で、環境への負荷も減らすことができます。
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素材利用[Recycle]
クルマとして活用することが適切でない場合は、スクラップ処理をして、鉄、アルミニウム、プラスティック、ゴムなど素材ごとに分別します。 これらは製品の原材料として再活用したり、発電所などのエネルギー源になります。
カー・トリアージの効果
カー・トリアージによる損害車のリユース・リサイクルでは、「環境」「社会」「経済」の3つの観点で大きな効果が確認されました。
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カー・トリアージの環境効果
自動車やその部品・素材の製造時には大量のCO2が発生します。損害車の修復再生や部品・素材の再利用は新たな自動車やその部品・素材の製造を抑えることで、CO2排出の抑制に貢献しています。
この活動がCO2排出にもたらす影響を定量化するため、以下のライフサイクルアセスメントモデル※2を構築し、損害車をリユース・リサイクルした場合と、新車や新品パーツを製造し利用した場合の、CO2排出削減への貢献度を定量化しました。その結果、損害車のリユース・リサイクルにより、1台あたり1,320kgのCO2削減(スギの木150本分のCO2吸収量と同等)に繋がる試算となりました。
【カー・トリアージのライフサイクルアセスメントモデル】
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損害車の再利用により、1台あたり
1,320kgのCO2削減
(スギの木150本分の植林効果と同等)
※2023年、EYストラテジー・アンド・コンサルティング支援の下、効果を定量化
カー・トリアージの社会効果
当社の市場シェアが特に大きいモルディブを例に挙げ、当社の社会貢献の度合いを試算しました。 結果として、直近1年間の損害車販売により、今後1年の失業率は約0.1%低下、一人当たりGDPは350ドル(年間4%相当)上昇する見込みとなりました。この試算の過程では、世界各国のデータを用いて、自動車の輸入がその国の失業率と一人当たりGDPに与える影響を統計的に分析しました。
【新興国(モルディブ)にて損害車を修理し再利用した場合の効果】
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1年間※でタウが新興国へ輸出・再利用した損害車により、
失業率0.1%低下(240人相当)
一人あたり
GDP350ドル上昇(年間4%相当)
※モルディブにおける2021年10月~2022年9月の再利用の効果
※2023年、EYストラテジー・アンド・コンサルティング支援の下、効果を定量化
カー・トリアージの経済効果
カー・トリアージは環境や社会だけでなく、車両所有者に経済的メリットを提供します。
カー・トリアージに則った適正処理により、車両価値を最大化させ、損害車の高価買取を実現しています。
タウがこれまで買取を行った車両の累計台数は、1,237,304台(2023年9月時点)。過去3年の平均買取価格は、276,164円(※解体車含む)。
国内外に広く経済的メリットをもたらしています。
27期 | 28期 | 29期 | 過去3年の 平均買取価格 |
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平均買取 価格 (税抜) |
219,977円 | 294,173円 | 314,341円 | 276,164円 |
過去3年の平均買取金額:
276,164円
※解体車を含む